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執筆者の写真Birdie(松本正明)

「学び」が始まるとき

更新日:2020年6月29日

チャイムが鳴って学びが始まるか、自分の鼓動が高鳴って始まるか。


ある土曜日の週末クラブの朝。ガーデンで、ある子どもとトマトの脇芽(主軸と枝の間に生える細い小枝)をとる作業をしていた時、大きく伸びた脇芽を見つけた。取り忘れられた脇芽には、黄色い花が咲いている。


「この脇芽を育ててみようか?」

花瓶に水を入れ、3本の脇芽を挿しておいた。


2、3日経った頃だろうか? そっと引き上げてみると、ちょろっと白い根が出ている。

1週間経つ(写真2枚目)と、かなりの量の根が生えている。


私はモンテッソーリクラスでも、このことについて発表し、「もっと増やしてみない?」と提案した。

これまで子どもたちと採取した脇芽は15本を超え、水やり、牛乳パックへの植え替え、地植えなどの世話をすることが日常になった。日々根が伸び、花がやがて実になり、水が足りなかった花瓶の脇芽は枯れてしまうこともある。自然は正直で、予想がつかない。

モンテッソーリクラスの3歳児から6歳児、放課後クラブ、小学生も参加する週末クラブのそれぞれの時間で、子どもが自主的に”脇芽増産”に関わる。私は活動の提案をし、世話の仕方を話し、子どもが感じたこと、疑問に思ったことに、ひとり一人と対話をする。興味を持った子は積極的に活動に参加し、主体的に行動する。


幼児期に”ワクワクする活動”や”主体的な学びの体験”をした子どもは生涯にわたって、熱意にあふれる学習者になるかもしれない。


 "The goal of early children education should be to   activate the child's own natural desire to learn."

               -Maria Montessori


私はモンテッソーリ教師として子どもひとり一人の好奇心に寄り添い、”ワクワクする学びの旅”のガイドでありたいと思っています。自然があり、小さな生き物がいて、ゆったりとした季節の変化を感じられ、多様な子どもが集う私たちの”美味しい校庭”には次の旅への扉がたくさんあります。


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